
港の向こうからも見える、あの巨大なガラスのファサード。カタールにあるイスラム美術館の1階にある「MIAカフェ」は、ドーハ・コーニッシュの端に位置しています。巨大な幾何学模様の窓に切り取られた、都市のスカイラインは見事な美しさです。

幾何学が生み出す、計算された美しさ
建築家I.M.ペイが手がけたこの建物は、彼が一度引退を表明した後に設計した特別な作品です。設計のために数ヶ月にわたり、イスラム建築を学ぶ旅をしたそうです。カフェがある吹き抜けのアトリウムには、巨大な窓から光が降り注ぎ、淡い色の石灰岩の壁を照らします。太陽の動きに合わせて、壁に落ちる光の模様が変化していく様子をのんびり眺めることができます。
涼しい石の空間と、鮮やかな青い海
席についてまず目を奪われるのは、窓の外に広がるエメラルドグリーンの海と、静かで涼しい石造りの内装のコントラストです。カフェ全体に穏やかで急かされない空気が流れています。窓際のソファ席に腰掛けて、海を行き交う木造のダウ船を眺めていると、外の厳しい暑さを忘れてしまいます。フロアの中央には黒い石造りの噴水があり、心地よい水の音が空間に響いています。
圧倒される高さ45メートルのガラス壁
この巨大な窓は、単に景色が良いだけでなく、建築技術としても素晴らしいものです。45メートルの高さを誇るガラスの壁からは、対岸のウエストベイ地区に立ち並ぶ超高層ビル群が一望できます。足元から天井まで続くガラスの前に立つと、そのスケールの大きさに驚かされます。

噴水のすぐそばの特等席
フロアの中央に配された黒い石の噴水は、イスラム美術によく見られる幾何学模様をモチーフにしています。この近くの席を選ぶと、サラサラという水の音が心地よいBGMとなり、他のお客さんの話し声を優しく遮ってくれます。

ベストタイミング
おすすめは夕暮れ時の1時間ほど前です。外の暑さが少し和らぎ、アトリウムに差し込む光が温かみのある黄金色に変わる頃が最も美しい時間帯です。対岸のビル群に明かりが灯り始める様子を眺めるのは格別です。窓に面したソファ席を確保するために、少し早めに到着することをおすすめします。
気候とベストシーズン
カタールは砂漠気候のため、5月から9月にかけての夏は非常に暑く、気温が40°Cを超える日も珍しくありません。この時期は、エアコンが効いた涼しいアトリウムカフェが最高の避難所になります。一方、12月から2月の冬は気温が14°C〜25°Cと過ごしやすく、快適に過ごせます。旅行に最適なのは11月から3月で、カフェでコーヒーを楽しんだ後に、周囲の公園を散策するのにも抜群の季節です。
Traveler’s Memo
Access
カフェはドーハ・コーニッシュにあるイスラム美術館の中にあります。ドーハ・メトロ(ゴールドライン)の「Souq Waqif」駅から徒歩約15分、またはタクシーで約QAR 10です。ハマド国際空港から直接向かう場合は、タクシーで約15分、料金は約QAR 30です。
Budget
美術館の展示室を観覧する場合、一般の外国人観光客はQAR 50、学生はQAR 25、16歳未満は無料となります。ただし、1階にあるカフェのエリアへは、美術館の入場券を購入しなくても入ることができます。カフェのメニューは、コーヒーがQAR 15、フレッシュジュースがQAR 25、ファラフェルサンドやチキンシーザーサラダなどの軽食がQAR 30〜35程度です。
Recommended Gourmet
カフェで手軽に済ませるなら、ファラフェルサンドや焼き立てのデニッシュがおすすめです。しっかりとした食事をとりたい時は、歩いてすぐの「スーク・ワキーフ」にある伝統的なアラビア料理店へ足を伸ばしてみましょう。スパイスを効かせた肉の炊き込みご飯「マチュブース」や、地元のハタ科の魚「ハムール」を使った料理が楽しめます。
Nearby Spots
- MIAパーク: 美術館の隣にある緑豊かな海沿いの公園で、リチャード・セラによる巨大な彫刻作品「7」があります。
- スーク・ワキーフ: スパイスや布地、お土産などが所狭しと並ぶ、活気あふれる伝統的な市場です。
- カタール国立博物館: 砂漠のバラをモチーフにデザインされた、カタールの歴史を学べる美しい博物館です。
FAQ
カフェの利用に美術館の入場チケットは必要ですか?
いいえ、カフェは1階のパブリックロビーエリアにあるため、チケットを購入しなくても無料で入ることができます。
服装の制限はありますか?
ドーハの公共スペース全般に言えることですが、肩や膝が隠れる露出の少ない服装を心がけるのが望ましいです。
無料の駐車場はありますか?
はい、美術館の入り口付近に専用の駐車場があります。ただし、週末などは混雑することがあります。
