
水が張られた鏡のような棚田の中に、一箇所だけ鮮やかな黄緑色の苗床がぽつんと浮かんでいるのが見えます。

千年以上も前から受け継がれる仕組み
インドネシアのジャティルウィ棚田は、単に美しいだけではありません。ここでは、9世紀から続く「スバック」と呼ばれるバリ島伝統の共同水利組合システムが今も機能しています。山からの湧き水が寺院や運河を通じて平等に分配されるこのシステムは、文化的価値が認められユネスコ世界遺産に登録されています。
観光地化されていない、静かな風の音
ウブド周辺の混雑したエリアと違って、ここは圧倒的な開放感と静けさがあります。歩道を歩いていると、棚田の間を絶え間なく流れる水の音や、ヤシの葉が風にそよぐ音だけが聞こえてきます。標高が高いため空気もひんやりと涼しく、のんびりと散策を楽しむことができます。
水田に浮かぶ鮮やかな緑の苗床
水が張られた泥の中に、一部分だけ密集した鮮やかな黄緑色の草のような場所があります。これは苗を大きく育てるための苗床で、ここから広い水田へ手作業で植え替えられます。一面の茶色や灰色に透き通る水面の中で、この小さな緑のパッチが際立つアクセントになっています。

斜面に点在する小さな茅葺き小屋
棚田のあちこちに、素朴な木の柱と茅葺き屋根でできた小屋が見えます。農家の人たちが日差しを避けて休憩したり、農機具を収納したりするための場所です。周囲の農耕地に溶け込んでおり、何世代にもわたって続けられてきた素朴な暮らしぶりを伝えています。

ベストタイミング
水面が鏡のように空を映し出す景色を見るなら、水が張られる4月〜5月の植え付け時期が最適です。また、収穫前の最も緑が濃くなる時期は6月です。日中の観光バスや午後の雨雲を避けるため、午前8時までに到着することをおすすめします。
気候とベストシーズン
標高が高いため沿岸部より涼しく、年間平均気温は20℃〜28℃です。乾期にあたる4月〜10月が散策に最も適した時期です。11月〜3月の雨期は午後に強いスコールが降り、歩道が滑りやすくなりますが、水量が増して棚田が豊かな水を湛えます。

トラベラーズメモ
アクセス
ウブドから車またはスクーターで約1時間半です。山道は細くカーブが多いため、運転に不慣れな方は現地でドライバーをチャーターすることをおすすめします。
予算
入場料は外国人1人につき40,000 IDRです。駐車料金はスクーターが2,000 IDR、車が5,000 IDR程度です。入場後は遊歩道を自由に散策できます。
おすすめグルメ
周辺のカフェで、ここで収穫された赤米を使ったお茶や料理を味わえます。特に赤米で作るナシゴレン(Nasi Goreng Merah)は、独特の香ばしさとプチプチした食感があってとても美味しいです。
周辺スポット
FAQ
棚田の散策にはどのくらいの時間がかかりますか?
1kmから5km以上まで、複数の舗装されたルートがあります。多くの観光客は短いルートを選び、1〜2時間かけて散策を楽しんでいます。
服装に決まりはありますか?
特別な決まりはありませんが、地面や遊歩道が滑りやすいことがあるため、歩きやすくグリップのある靴を履いていくことをお勧めします。
田んぼの中に直接入ることはできますか?
必ず指定された遊歩道のみを歩いてください。泥の水田に直接入ると、苗を傷つけたり水路を壊したりする原因になります。



